2011/01/10

意見交換2011

 7日のボクのブログを読んでいただいた方達から
いろんなコメントをいただきました。
そしてボクも頼りないながら自分なりに返信しました。

なんかこんな話ができるってええことやなぁって
新年早々思わせていただきました。

去年の今頃と比べ
正直こんなにたくさんの方が
ブログをみていただたり、コメントをくれたりする
こんな状況がまだ信じられなくてピンとこないところもありますが・・・。

こんなふうに
いろんな年齢の方といろんな職業の方と
いろんな意見を交わせる場所になったらうれしいです!

そして意見を交換できる場に
できるだけ参加してみたいです。

気軽にコメントいただけるとうれしいです!!




以下コメントのやりとりをコピーして貼らせていただきました。
KoZoはボクのコメントです。

スミマセン質問です。
特に最近気になりますが、その山どりの木についてです。例えば、京都の白河砂が乱獲による採取禁止を例のように、その内その反面が必ず出てくるような…。山を管理する際、根ごと引き抜くというのはあまり聞いたことがないのですが、里山なら伐採してひこばえでまた成長させ循環できますが。掘った穴は山にとったら傷な訳で、山なら全国あるから大丈夫何て言われればそれまでですが。でもそれは人間のエゴでもありますよね。畑で育てられた木でも植栽の技術でカバー出来る気がしています。それが庭師の腕になるとも考えています。もしよければ、解る範囲でも教えていただければと思います。よろしくお願い致します。
| サトウマコト | 2011/01/08 12:54 AM |
コメントありがとうございます。

まず話の前提としてボクはこのブログにも10月くらいに書いたと思うのですが、エコな庭とか環境にやさしい庭をつくるということをメインというかそこまで重要に考えてないというのがあります。

正直、ボクも大量に山どりしている現場は直接みたことが
ないのでなんとも言えないというのが本当のところです。

偶然にも今年も春に東北に山どりをしている場所に
行く予定がありますので、またこのブログで報告するかと。

ただ山どりという行為が宅地開発などでおこなわれている
森林伐採や白河砂の乱獲とはかなりイメージが違うとボクは思います。

間引いていってまたそのとき小さなものが大きくなってという
循環はあると思います。(これはまだ見てないのでわかりません。)

庭をつくるそして木を植えるという行為は
それ自体が人間のエゴなわけで
まずそれを「環境にいいことしてる」という考えが
ボクは違うと。
もっと言えば人の力で山を守るなんて考えも。

畑の木(畑の木というのがよくわかりませんが・・・そしてそれがはたしてエコなのかということも)と山どりの木があったら
自分の表現したいものに近いものをボクはやっぱり使います。

技術や腕だけででどうにかなる
やっぱりどこかに人がしたのいやらしさがでてしまうと。

どうにかできないのが庭ちゃうんかなぁって。

厳しいところもあり、やさしいところもある。
人がつくるものですから。

山どりの知識がなくてすみません。
| KoZo | 2011/01/08 10:53 AM |
はじめまして!庭師はもっと広い視野で庭を見た方が良いかもしれませんね。庭の歴史・環境・エコ・デザイン・アート・設計技術・哲学・美意識などなど。究極の芸術が庭だと思いますから。(^▽^)
| halsowa | 2011/01/08 11:59 AM |
御指摘のように、白川砂については、現在は採取禁止です。その影響で、京都の代表的な庭の白川砂確保が困難になっています。石庭や枯山水など、これから京都の庭の白川砂を、どのように確保していけばいいのかということが問題になってくると思います。法律が何を目的に作られたのか?また、地域の文化がどうあるべきか?京都は三山と、どのように付き合った来たのか?などなど。地域固有の特性に配慮しながら考えて行くと、答えに近づけるのかもしれません。その場と環境を読み、場によって最善の解答を見付けることが造園の手法だということを再確認したいと思います。
halsowa | 2011/01/08 12:09 PM |
盛り上がっていますね
僕もコメントします。

グリーンスペースの弟です。

僕は思うのですが
白川砂と植物を一緒の土俵で考えると
ややこしくなるような気がしますがどうでしょう?

そして
「畑で育てられた木でも植栽の技術でカバー出来る気がしています。」
確かにある程度はカバーできると思いますが

イメージしているものが
やまどりの木で、畑の木でなかった場合は
それは庭をつくる僕からすると
技術ではなく妥協のように思います。

やまどりの木だから良いわけでもなく
畑の木だから悪いわけでもないです
そのお庭の空間にあう樹木を選ぶのが
僕たち庭師なんです。

庭という小さな空間と
山という大きな空間は天秤にかけにくいようにも思います。

そして
僕たちの仕事は自然を相手にしているからなのか
矛盾がたくさんあるとも思います。

街路樹の剪定だって
ガリガリに切っているのが本当に良いのか?(僕は街路樹の剪定はしていませんが)
コンクリートってどうなのか?
とか、探せばきりがないです

考えれば考えるほど
実生活のモノたちにも矛盾がたくさんあります。

でも
このようにみんなで話し合うのが
まずは大切なんじゃないかと思います

どうでしょうか?
| グリーンスペースの弟 | 2011/01/08 6:40 PM |
ご返事ありがあとうございます。とても勉強になります。
つたない文章からいろいろ汲み取っていただいてありがとうございます。

まず、山どりについては、安易に山どりに走り始めそうな今の庭の世界の兆候に対しての危惧です。これは何が正しいとか、そういったことではなく、自分だけかもしれませんが、ただならぬ不安を感じずにはいられない。そういった想いからの発言です。白川砂は話が伝わりやすいかと思いその例にしてみましたが、これは自分でも極論であると自覚しています。大事なことはそこではありません。

 昔はまわりの環境についてそこまで考える必要がなかった。日本人みんなの生活そのものが、自然にちゃんと循環しうる生活を送っていたからではないでしょうか?なので庭の世界では対お施主様対自分のみ考えるだけでよかったのではないでしょうか。しかし今は違う。庭があらゆる世情を投影したものであるならば、今の庭はより考える選択肢が増えていて当然であり、目まぐるしく変わる世情に常にアンテナを張る必要があります。そういったことへの危惧であります。そういった意味で、エコと庭は相反するものでありますが、縁は切れないものであると思います。
| サトウマコト | 2011/01/08 8:16 PM |
こんばんは!
色々な意見が出ること、とても良いことだと思います。
造園における山取りを考えるには、
京都を取り巻く三山が、平安時代にどのような状況であったか、また、その森林風景から京都の(日本の)庭園がどのような影響を受けてきたかという点と、
「原生林」・「天然生林」・「人工林」・「里山」など人と森林の関わり方の歴史を、どのようにとらえるかという点、
この2点についての見方や考え方が参考になると思います。
割り箸の議論に似ているところも有りますね。
御興味があるようであれば、森林の歴史や生態・システム・人との関わりについて勉強されれば、
自分自身の考え方が形成されて来ると思います。
halsowa | 2011/01/08 9:20 PM |
的確なアドバイスありがとうございます。いいヒントをいただきました。調べてみます。基本的なところの勉強不足でした。
| サトウマコト | 2011/01/08 9:57 PM |
halsowa様
ブログ読んでいただいて光栄です。
そしてコメントまで。
大阪でのリビング&デザインで作品もみせていただきました。

おっしゃっておられるように
もっと広い視野で庭を見れるようにこれからも勉強あるのみでだと思っております!

手を動かしてカラダを動かして
そこで感じたいと考えております。

庭に関する特定の教育も受けてませんので
難しいことはあまりわかりません。

ですが自分なりの
カラダで知れる、なまなましい何かを探したいと。
それを庭を表現したいと。

またいろいろ教えてください。
| kozo | 2011/01/08 11:21 PM |
ジローへ

うん、話し合うことが大切やと。
そして怖がらず自分の意見を言うことも大切。
| KoZo | 2011/01/08 11:26 PM |
サトウマコト様

ボクもなんの考えもなく、山取りに安易に走ってしまうという
危惧があるというのはすごく共感できます。

そしてエコとは縁がきれないものということも。
ボクは今のところ、これは前にも書いたのですが
作品を通して、そのものに矛盾は孕んでいても
エコや環境を喚起できるものをつくれればと考えております。

ボクは個人邸がメインですし、これからもずっと個人邸にこだわっていきたいと考えております。
もっと大きな庭になれば、このエコの問題も変わってくるのかと思います。

ボクもずっとエコのこと考えています。
そして今は矛盾がどうしても生じてしまうのです。

未来にむけて一緒にいい答え考えていきましょう!
| KoZo | 2011/01/08 11:38 PM |
私も頭を冷やして考えています。
自分の中で、今のエコで商売が成り立つという反面の目に見える現象として表しているのが白川砂の例に近いイメージであったのだとおもいました。今生物多様性という言葉も上滑りに浸透しておりますが、園芸品種の文化も元は山採りであったし、まっさらな状態から考えれば山採りしか方法はなかったはず。そこを頭に入れていませんでした。そしてその中で仕立て物という人工的な形も産まれている。そして植木生産の文化が始まる。
今生物多様性という言葉も上滑りで浸透しておりますが、そこに園芸品種のエスカレートしている現実がすでにあります。私が気持ち悪さを感じたのはそこで造園でいう植木部門、すなわち山どりについては全くそれとは関係ないとスルーしがちな面が怖かったのです。
それと昔の庭には今のエコと言われていることの本質はメインテーマではなく、知らず知らずに哲としてやっていた。エコな庭というメインテーマにそのことがくるということは世情を反映しておりますが、上っ面であるから気持ちがわるいと思うのだと思います。もう少し調べて考えます。すみませんでした。
| サトウマコト | 2011/01/09 7:17 AM |
新年早々熱いですね。
萬葉の北谷です。
僕も最近、石を扱うときはなるべく採石場まで足を運ぶようにいますが、そこには環境問題とは全くかけ離れた景色が広がっていて少し恐怖も覚えます。
本当ECOとは正反対のものだと再認識させられます。

山どりの木もおっしゃる通りブームになることの恐怖感があると思います。僕も最近好んで扱うようになってきましたが、そこまで掘り下げてはいませんでした。
今回の皆さんのコメントをみて考えさせられます。

実際、庭をつくる過程においてはECOとは結びつかない事柄ばかりですが、ひとつのカタチになった庭が人のココロに伝わり、庭を通じて緑や自然の認識を深めていけたとすればそれはECO的な行為に繋がると思っています。

皆さんのコメントを読んで熱くなりました!
もっともっとその取巻きまで理解してやらなければ。と気が引き締まります!
本当にこんな会話ができることって素敵ですね。皆さん感謝です。
| MANYO | 2011/01/09 10:13 AM |
こんにちは!(⌒-⌒)
私も植木屋の息子として、幼稚園の頃から親父に樹木の植え方など教え込まれました。そんな体験もあり、造園が大好きです。また、庭師の可能性を、いろいろな方と発展させて行けたらと考えています。ぜひ、このような面白い意見交換を、色々な場に拡げてゆきたいですね!ヽ(^◇^*)/
私も、
「手を動かしてカラダを動かして
そこで感じたいと考えております。」
という理念が、造園の基本だと思います。
情報に振り回されず、まず、触覚・聴覚・嗅覚・味覚などの五感を総動員して、加えて、自分の哲学・知識・経験とセンスをよりどころに、その場で自分で感じ、考え、表現することが造園でしょうね。
山取りや白川砂に関しても同じです。
安易な「エコ」という流行語に流されず、
造園家として、現場から、しっかりとした考え方を発信すべきだと思います。
「手を動かしてカラダを動かしてそこで感じ」ることを追求していけば、そこに正しい発見が見つかると信じています。

造園・職人の感覚や考え方を世界に向かって発信していきましょう!!!(`0´)ノ
halsowa | 2011/01/10 11:13 AM |
サトウマコト様

上っ面であるから気持ち悪いというのはすごくわかります。
ボクも仕事していく上で、その上っ面だけにならないように
常に本物にふれてやっていこうといつも念頭においています。

でも現状は、造園業界、ハウスメーカー、建材メーカー・・・などなど
流行ってるからとかお金になるからで動いている人たちが
ほとんどのかなしい状況です。
ボクはそうじゃない人たちが
もっと声を大にしなければいけない時がきている思ってます。

おっしゃるように
「エコ」が
メインテーマになるような
時代ですから。

ボクもとにかく勉強します。。。
| KoZo | 2011/01/10 6:00 PM |
萬葉 トモユキ君

コメントサンキューです!

今年も
お互い刺激し合えるようなものを
伝えて そして
つくって 表現していきましょう!!!

砕石場の話山どりの話
そしてエコな話
まだまだ
ちゃんとボクらの中で整理しきれてないことが
正直、山積みやと(汗)

今年もまた
いろんな「場」をもてたらええなぁ
| KoZo | 2011/01/10 6:07 PM |
halsowa様

何度も訪れていただいてありがとうございます。
ボクもこんな意見交換がいろんな方と発展させていけたらと思います。
特にどちらかというと保守的な
造園界は必要なことなんだと思います。

これからも現場からの声を発信していけたらと考えております。

またどこかでお会いできる機会があればうれしいです。
今後ともよろしくお願い致します。
| KoZo | 2011/01/10 6:26 PM 
大阪八尾の庭師
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